施工管理技士の受検資格と実務経験の証明|虚偽の実務経験で受検したときの処分を行政書士が解説

施工管理技士の技術検定は、第一次検定と第二次検定に分かれ、第二次検定を受けるには実務経験が必要です。令和6年度から受検資格が見直され、第二次検定は第一次検定の合格後の実務経験で受けられるようになりました。実務経験は、原則として工事ごとに、会社の代表者などが証明します。虚偽の実務経験で受検すると、合格が取り消され、3年以内の受検禁止になることがあります。その人を技術者として置いた会社も、30日以上の営業停止の対象です。

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技術検定の仕組み

技術検定は、国土交通大臣が行う国家試験で、第一次検定と第二次検定に分かれています(e-Gov法令検索:建設業法第27条)。それぞれの役割を、次の表にまとめます。

検定判定すること合格すると
第一次検定施工技術の基礎となる知識と能力技士補の称号
第二次検定施工の技術上の管理と指導監督の知識と能力技士の称号

合格者には、それぞれ合格証明書が交付されます(e-Gov法令検索:建設業法第27条第5項)。称号は、e-Gov法令検索:建設業法施行令第40条で決まっています。

令和6年度からの受検資格

令和6年度から、施工管理技術検定の受検資格が変わりました。主な内容を、次の表にまとめます(国土交通省:令和6年度より施工管理技術検定の受検資格が変わります)。

検定新しい受検資格
1級の第一次検定受検年度末に19歳以上
2級の第一次検定受検年度末に17歳以上(従前から変更なし)
1級の第二次検定1級第一次検定の合格後、実務経験5年以上、特定実務経験1年以上を含む3年以上、または監理技術者補佐としての実務経験1年以上など
2級の第二次検定2級第一次検定の合格後、実務経験3年以上(建設機械は2年以上)、または1級第一次検定の合格後、実務経験1年以上

令和6年度から令和10年度までは経過措置の期間で、旧い受検資格と新しい受検資格を選べます(国土交通省:令和6年度より施工管理技術検定の受検資格が変わります)。検定の種目ごとの扱いは、指定試験機関の受検の手引きで確かめます。

「特定実務経験」は、請負金額4,500万円(建築一式は7,000万円)以上の工事で、監理技術者・主任技術者の指導のもと、または自ら技術者として行った経験です。

実務経験の数え方と証明

新しい受検資格では、実務経験の中身と証明の方法も見直されました。主な点を、次の表にまとめます(国土交通省:令和6年度より施工管理技術検定の受検資格が変わります)。

項目新しい受検資格での扱い
数えられる工事原則として、検定の種目に対応する建設業の業種の工事
複数の種目に対応する工事同じ経験を、複数の種目の実務経験として申請できる
証明する人原則として工事ごとに、所属する会社の代表者等か、その工事の監理技術者等
令和6年3月31日を含む工事までの経験申請時に所属する会社の代表者等による証明も可能

建設業許可の営業所技術者等の実務経験とは、数え方が違います。許可の実務経験は、営業所技術者とはの記事で説明しています。

虚偽の実務経験で受検すると

事実と違う実務経験で受検すると、本人と、その人を技術者に置いた会社の両方に、重い処分があります。主なものを、次の表にまとめます。

対象処分根拠
受検した本人合格の取消し、または受検の禁止。合格を取り消された人は合格証明書を返す建設業法施行令第41条
受検した本人3年以内の期間、技術検定を受けられなくなることがある建設業法施行令第41条第3項
その人を主任技術者・監理技術者に置いた会社30日以上の営業停止監督処分の基準

合格の取消しの規定は、e-Gov法令検索:建設業法施行令第41条です。営業停止の基準は、国土交通省の基準のP8と東京都の基準のP8にあります(国土交通省:建設業者の不正行為等に対する監督処分の基準(令和8年10月1日改正)、東京都:建設業者の不正行為等に対する監督処分の基準(令和8年1月7日施行))。

監理技術者資格者証の交付申請で虚偽の実務経験を証明した場合も、同じく30日以上の営業停止の対象です(国土交通省:建設業者の不正行為等に対する監督処分の基準(令和8年10月1日改正)P8)。資格者証は、監理技術者資格者証の記事で説明しています。

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会社として気をつけること

実務経験の証明は、会社の代表者等が工事ごとに行います。証明する前に確かめておきたいことを、次の表にまとめます。

確かめること理由
工事の契約書・工事経歴書と、本人の従事期間が合っているか証明は工事ごとの従事期間などについて行うため
工事の業種が、受検する種目に対応しているか実務経験は、原則として種目に対応する業種の工事で数えるため
資格のない人を、技術者として現場に置いていないか資格要件を満たさない人を置くと、15日以上の営業停止の対象になるため

技術者の不設置の基準は、国土交通省の基準のP8にあります(国土交通省:建設業者の不正行為等に対する監督処分の基準(令和8年10月1日改正))。監督処分の基準の全体は、監督処分の基準の記事で説明しています。

技術者と監督処分の記事

技術者と監督処分について、次の記事で説明しています。

技術検定の実務経験のよくある質問

1級の第一次検定は、何歳から受けられますか?

受検年度末に19歳以上なら受けられます。実務経験は要りません。

第二次検定には、どんな実務経験が必要ですか?

1級は、1級第一次検定の合格後に実務経験5年以上などです。2級は、2級第一次検定の合格後に実務経験3年以上などです。

旧い受検資格で受けることはできますか?

令和6年度から令和10年度までは経過措置の期間で、旧い受検資格と新しい受検資格を選べます。

実務経験は、だれが証明しますか?

原則として工事ごとに、所属する会社の代表者等か、その工事の監理技術者等が証明します。

虚偽の実務経験で受検すると、どうなりますか?

合格の取消しや受検の禁止の対象になり、3年以内の期間、技術検定を受けられなくなることがあります。

不正に取った資格の人を技術者に置くと、会社はどうなりますか?

その人を主任技術者・監理技術者として置いていた会社は、30日以上の営業停止の対象です。

技術検定の実務経験と、許可の実務経験は同じですか?

数え方が違います。許可の営業所技術者等の実務経験は、建設業許可の手引きの基準で数えます。

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このページの監修者

氏名岡 高志(おか たかし)
資格行政書士(日本行政書士会連合会 登録番号 第11080007号)
登録の確認登録番号は日本行政書士会連合会の会員検索で照合できます
事務所岡高志行政書士事務所(2011年開業)
制度情報の時点2026年10月時点の法令・手引きに基づきます
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