電気工事業の登録とは?建設業許可との違い、みなし登録の届出、主任電気工事士を解説

電気工事業を営むには、建設業許可とは別に、電気工事業法の「登録」が必要です。営業所が1つの都道府県だけにあれば知事、2つ以上の都道府県にあれば経済産業大臣に登録します。建設業許可を持つ会社は登録を受けなくてよく、「みなし登録電気工事業者」として開始の届出をします。一般用電気工事を行う営業所には、主任電気工事士を置きます。東京都の新規登録の手数料は22,000円、有効期間は5年です。

うちの会社は、登録と届出のどちらが必要?

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電気工事業者の4つの種類

電気工事業者は、行う電気工事の種類と、建設業許可の有無で、4つに分かれます。違いを、次の表にまとめます(東京都環境局:電気工事業者の種類)。

種類行う電気工事建設業許可手続
登録電気工事業者一般用(自家用もあわせて行う場合を含む)なし登録(5年ごとに更新)
みなし登録電気工事業者一般用(自家用もあわせて行う場合を含む)あり電気工事業の開始の届出
通知電気工事業者自家用のみなし事業開始の10日前までに通知
みなし通知電気工事業者自家用のみあり電気工事業の開始の通知

一般用電気工作物等には一般家庭や商店の屋内配線設備など、自家用電気工作物には中小ビルの受電設備などが当たります(東京都環境局:電気工事業法で用いる用語)。根拠は、e-Gov法令検索:電気工事業の業務の適正化に関する法律の第3条(登録)、第17条の2(通知)、第34条(建設業者の特例)です。

建設業許可と電気工事業の登録の違い

建設業許可と電気工事業の登録は、別の法律による別の手続です。主な違いを、次の表にまとめます。

項目建設業許可(電気工事業)電気工事業の登録
根拠の法律建設業法電気工事業法
必要になる場面1件500万円以上の電気工事を請け負うとき電気工事を行う事業を営むとき(金額によらない)
営業所に置く人営業所技術者(旧:専任技術者)主任電気工事士(一般用電気工事を行う営業所)
有効期間5年5年
東京都の窓口都市整備局環境局

建設業許可を持つ会社が電気工事業を始めたときは、遅滞なく、その旨を届け出ます(e-Gov法令検索:電気工事業の業務の適正化に関する法律第34条第4項)。すでに登録電気工事業者だった会社が建設業許可を受けると、その登録は効力を失います(同条第6項)。東京都では、このとき登録の廃止届もあわせて出します(東京都環境局:建設業許可をお持ちの方(みなし登録電気工事業者)の届出について)。

登録の手続と手数料(東京都)

東京都の登録の手数料と、主な書類を、次の表にまとめます(東京都環境局:建設業許可をお持ちでない方(登録電気工事業者)の申請・届出について)。手数料は、審査のあとに届く納入通知書で納めます。

手続手数料主な書類
新規登録22,000円登録申請書、誓約書、主任電気工事士の免状の写し、履歴事項全部証明書(法人)
更新登録12,000円更新申請書、登録証の原本、主任電気工事士の免状の写し
名称・所在地などの変更2,200円変更届、登録証の原本など
みなし登録の開始の届出-開始届、建設業の許可通知書の写し、主任電気工事士の免状の写し

みなし登録の届出には、手数料の欄がありません(東京都環境局:建設業許可をお持ちの方(みなし登録電気工事業者)の届出について)。主任電気工事士が第二種電気工事士の場合は、実務経験証明書の原本が必要です。更新の申請は、有効期間の満了日の30日前から1週間前までに送るよう案内されています。提出の方法は、郵送とメールの2つがあります(東京都環境局:建設業許可をお持ちでない方(登録電気工事業者)の申請・届出について)。

建設業許可を更新したら、電気工事業の変更届も

みなし登録電気工事業者は、建設業許可を更新すると、許可番号の変更の届出が必要です。変更届に、建設業の許可通知書の写しなどを添えて出します(東京都環境局:建設業許可をお持ちの方(みなし登録電気工事業者)の届出について)。登録事項に変更があったときは、変更の日から30日以内に届け出ます(e-Gov法令検索:電気工事業の業務の適正化に関する法律第10条)。

許可の更新と、電気工事業の届出をまとめて相談

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主任電気工事士

主任電気工事士は資格の名前ではなく、営業所で一般用電気工事の作業を管理する人の立場です(東京都環境局:主任電気工事士)。一般用電気工事を行う営業所ごとに、次のどちらかの人を置きます。

主任電気工事士になれる人条件
第一種電気工事士免状の交付を受けていること
第二種電気工事士免状の交付を受けたあと、電気工事の実務経験が3年以上あること

事業者本人(法人は役員のどなたか)がこの条件を満たし、主にその営業所で業務に従事するときは、別に置かなくてかまいません。主任電気工事士が欠けたときは、知った日から2週間以内に新たに選任します(e-Gov法令検索:電気工事業の業務の適正化に関する法律第19条)。

電気工事業者が守ること

登録や届出のあとも、電気工事業法の決まりを守ります。主なものを、次の表にまとめます。

守ること根拠
電気工事士でない人を、電気工事の作業に従事させない第21条
請け負った電気工事を、電気工事業者でない人に請け負わせない第22条
電気用品安全法の表示(PSEマーク)がある電気用品を使う第23条
営業所ごとに、絶縁抵抗計などの器具を備える第24条
営業所と施工場所に、標識を掲げる第25条
営業所ごとに帳簿を備え、保存する第26条

条文は、e-Gov法令検索:電気工事業の業務の適正化に関する法律で確認できます。登録を受けずに電気工事業を営むと、1年以下の拘禁刑もしくは10万円以下の罰金、またはその両方の対象です(第36条)。

電気工事と建設業許可の記事

電気工事と、関わりの深い手続について、次の記事で説明しています。

電気工事業の登録のよくある質問

建設業許可があれば、電気工事業の登録は要りませんか?

登録は要りません。ただし、みなし登録電気工事業者として、電気工事業の開始の届出が必要です。主任電気工事士も置きます。

500万円未満の電気工事だけでも、登録は必要ですか?

必要です。建設業許可は500万円以上の工事で必要になりますが、電気工事業の登録は金額によりません。一般用電気工事を行う事業なら、登録が必要です。

登録の手数料はいくらですか?

東京都では、新規登録が22,000円、更新登録が12,000円です。手数料は、審査のあとに届く納入通知書で納めます。

登録の有効期間はどのくらいですか?

5年です。引き続き営業するときは、更新の登録を受けます。東京都は、満了日の30日前から1週間前までに申請書類を送るよう案内しています。

主任電気工事士は、第二種電気工事士でもなれますか?

なれます。第二種電気工事士は、免状の交付を受けたあとに電気工事の実務経験が3年以上あれば、主任電気工事士になれます。

建設業許可を更新したら、電気工事業の手続も必要ですか?

東京都では、みなし登録電気工事業者は、許可番号の変更の届出が必要です。建設業の許可通知書の写しなどを添えて出します。

自家用電気工作物の工事だけを行う場合は、どうなりますか?

登録ではなく通知です。事業を始める日の10日前までに、知事または経済産業大臣に通知します。建設業許可を持つ会社は、みなし通知電気工事業者として通知します。

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このページの監修者

氏名岡 高志(おか たかし)
資格行政書士(日本行政書士会連合会 登録番号 第11080007号)
登録の確認登録番号は日本行政書士会連合会の会員検索で照合できます
事務所岡高志行政書士事務所(2011年開業)
制度情報の時点2026年10月時点の法令・手引きに基づきます
詳しい経歴運営者情報
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