政令指定都市は人口70万人切ったら区がなくなる?

行政書士おかたかしです。
もと地方議員の行政書士は地方自治法もわかっているのでしょうといただいた質問は

政令指定都市は人口70万人切ったら区がなくなる?

本業と関係ないのですが、ちょっと面白かったのでこちらでまとめます。

政令指定都市とは

地方自治法 第252条の19

政令で指定する人口50万以上の市(以下「指定都市」という。)は、次に掲げる事務のうち都道府県が法律又はこれに基づく政令の定めるところにより処理することとされているものの全部又は一部で政令で定めるものを、政令で定めるところにより、処理することができる。

人口50万以上の市で、政府から指定されれば政令指定都市として大きな権限を持つことが出来ます。
ただし、人口50万を超えたからといって強大な自治権を与えると、都道府県の権限が弱まります。
地域の中心となる大都市としての存在がないと
政府は容易に指定しないでしょう。

人口50万以上の市としては、千葉県船橋市、埼玉県川口市、東京都八王子市などが該当しますが、
政令指定都市として強大な自治権をもつことに期待する住民もどのくらいいるのでしょう。

総合区

政令指定都市は、区を設置できます。
さらに総合区というものがあります。

地方自治法 第252条の20の2

1項 指定都市は、その行政の円滑な運営を確保するため必要があると認めるときは(略)条例で、当該区に代えて総合区を設け、総合区の事務所又は必要があると認めるときはその出張所を置くことができる。

4項 総合区長は、市長が議会の同意を得てこれを選任する。

区長が議会で同意された特別職になり、民主的に権威をもった存在として、区単位での政策実行に期待が持てます。

ただし、現状では総合区はありません。

大阪市では検討されました。

https://www.city.osaka.lg.jp/seisakukikakushitsu/page/0000485167.html

中核市

地方自治法 第252条の22で規定されます。

政令で指定する人口二十万以上の市(以下「中核市」という。)は、第二百五十二条の十九第一項の規定により指定都市が処理することができる事務のうち、都道府県がその区域にわたり一体的に処理することが中核市が処理することに比して効率的な事務その他の中核市において処理することが適当でない事務以外の事務で政令で定めるものを、政令で定めるところにより、処理することができる。

こちらは
人口20万以上の市で、政府から指定されれば中核市として少し権限が増えます。

市とは

地方自治法 第8条

市となるべき普通地方公共団体は、左に掲げる要件を具えていなければならない。
一 人口5万以上を有すること。
二 当該普通地方公共団体の中心の市街地を形成している区域内に在る戸数が、全戸数の6割以上であること。
三 商工業その他の都市的業態に従事する者及びその者と同一世帯に属する者の数が、全人口の6割以上であること。
四 前各号に定めるものの外、当該都道府県の条例で定める都市的施設その他の都市としての要件を具えていること。

人口5万以上であることのほかに、具体的な要件が法律で定められています。

実際には、250以上の市が人口5万人を割り込んでいます。
北海道の歌志内市はなんと人口3,000人程度。

明らかに地方自治法 第8条の要件は充足していません。
でも一方で、市から町や村に陥落させる規定は地方自治法の中にありません。

なので、人口3,000人でも、市を維持できます。

政令指定都市は人口70万人切ったら区がなくなる?

政令指定都市にも、人口が減ったら政令指定都市を解除する規定はありません。

そもそも今の政令指定都市の人口要件は50万人なので、70万人を割り込んでも気にする必要もないでしょう。

もちろん、政府が法律改正などをして、人口が減ったら政令指定都市を解除する規定を盛り込み実行する可能性は否定しません。
でも、政令指定都市になることに政治的パワーが必要ですから、

それを解除することの政治的パワーは大変なことになるのは間違いありません。

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