監理技術者 の兼任・講習期限切れ|違反リスクと行政書士への相談が必要なケース

建設業者にとって「 監理技術者 」の配置は法律上の義務です。しかし実務では、「誰を監理技術者にすべきか」「兼任は認められるのか」で迷うケースが後を絶ちません。

この記事では、監理技術者の兼任ルール、講習期限切れのリスク、そして行政書士に相談すべき具体的な状況を解説します。

監理技術者 とは?主任技術者との違い

建設業法では、工事現場に必ず技術者を配置することが義務付けられています。

区分配置が必要なケース
主任技術者すべての工事現場
監理技術者特定建設業者が元請として受注し、下請総額が4,500万円以上(建築一式は7,000万円以上)の工事

監理技術者は、1級国家資格(1級施工管理技士・1級建築士など)を持ち、さらに監理技術者資格者証監理技術者講習修了証の2つを所持している必要があります。

監理技術者 の兼任――どんな場合に認められるか?

原則として、監理技術者は1つの工事現場に専任しなければなりません。しかし、令和5年(2023年)の建設業法改正により、一定条件下での兼任が認められるようになりました。

兼任が認められる3つのケース

① 監理技術者補佐を配置する場合(令和5年改正)

工事現場ごとに監理技術者補佐(2級施工管理技士などの資格者)を専任で置く場合、監理技術者は複数の現場を兼任できます。ただし、公共工事かつ請負代金4,000万円以上(建築一式8,000万円以上)の専任を要する工事には適用不可です。

② 専任を要しない工事の場合

請負代金が4,000万円未満(建築一式8,000万円未満)の工事は専任不要。この場合、複数現場の兼任が可能です。ただし、次の4要件をすべて満たす必要があります。

  • 当該営業所で契約を締結した工事であること
  • 工事現場と営業所が近接し、常時連絡が取れる体制であること
  • 所属建設業者と直接かつ恒常的な雇用関係にあること
  • 専任を要しない監理技術者等であること

③ 営業所の専任技術者が兼任する場合

営業所の専任技術者が当該営業所で契約した工事の監理技術者を兼任することは、上記4要件を満たせば認められています。ただし、この場合も専任を要する工事には適用できません。

兼任が認められない典型例

  • 公共工事で請負代金4,000万円以上(建築一式8,000万円以上)の工事 → 専任必須
  • 民間工事でも同額以上の工事 → 専任必須
  • 監理技術者補佐なしに複数の専任工事を兼任 → 建設業法違反

違反した場合、営業停止処分の対象となります。

 

国家資格者等・ 監理技術者 一覧 提出不要に

令和2年の建設業法改正では、これまで提出していた「国家資格者等・監理技術者一覧」(様式第十一号の二)及び確認資料は、提出が不要となりました。

  • 国家資格者等・監理技術者一覧(様式第十一の二号) 提出不要に。
  • 上記にかかる確認資料(資格者証、監理技術者証など) 提出不要に。

 

国家資格者等 監理技術者一覧

国家資格者等 監理技術者一覧

参考記事:建設業 監理技術者資格者証 「国家資格者等・ 監理技術者 一覧 」様式の廃止

監理技術者 資格者証の期限切れ――放置すると何が起きるか?

監理技術者資格者証の有効期間は5年です。期限が切れたまま工事現場に配置すると、技術者の配置義務違反となり、営業停止処分を受ける可能性があります。

また、経営事項審査(経審)においても、期限切れの技術者は「技術職員数」にカウントされず、評点が下がることがあります。公共工事の受注に直結するため、注意が必要です。

行政書士に相談すべき3つのケース

以下の状況に当てはまる場合は、早めに行政書士に相談することをおすすめします。

ケース1: 監理技術者 が不足している

受注案件が増えて監理技術者が足りなくなってきた場合、専任技術者の追加登録特定建設業許可の取得が必要になることがあります。許可申請には数ヶ月かかるため、早期の相談が重要です。

ケース2:兼任の可否が判断できない

「この工事は専任が必要か」「監理技術者補佐を置けば兼任できるか」といった判断は、工事の種類・金額・発注者の属性(公共・民間)によって異なります。誤って配置すると行政処分のリスクがあるため、専門家への確認が必要です。

ケース3:資格者証の更新や変更届を忘れていた

監理技術者資格者証の更新、専任技術者の変更届(変更後2週間以内の提出義務)を失念しているケースは非常に多いです。気づいたときにすぐ相談することで、ペナルティを最小化できます。

まとめ: 監理技術者 の問題は早期相談が鉄則

監理技術者の配置義務違反や兼任ルールの誤解は、営業停止という深刻な結果につながります。「問題ないだろう」と判断する前に、一度専門家に確認することが、会社を守ることになります。

当事務所では、建設業許可申請・変更届・専任技術者の追加登録など、建設業に関するあらゆる手続きをサポートしています。初回相談は無料です。

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